冬が過ぎ、暖かくなってくると恐怖なのが毛虫!
その中でも最もポピュラーなのが、「チャドクガ」の毛虫ですよね。
ツバキやサザンカ、モモ、柑橘系の木など、庭木としてよく植えられている植物の葉につくもんだから、庭を歩いているだけで毛の被害に遭うことも・・・。
チャドクガの一番厄介なところは、毛が風に乗って飛んでくることです。飛んできた毛に触れただけでも、その部分が赤くブツブツになり、かゆい!!
※この記事を書いている筆者の母も、庭で草むしりをしていただけなのにチャドクガの毛に刺されました。
被害に遭わないためには「予防」が肝心なのです。
さて、そんなチャドクガの予防に効果的とされているのが「オルトラン」という薬剤。庭木の根元に巻くだけでチャドクガが出なくなると有名ですが、一体どんな薬剤なの?
使い方は?安全性は?
チャドクガ予防の強い味方、オルトランについて詳しくまとめていきます。
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チャドクガ予防の薬剤「オルトラン」ってどんなもの?
オルトランとは、農薬(殺虫剤)です。
害虫を退治する有効成分として「アセフェート」という成分を含んでいます。
粒上で土に巻くタイプ・スプレー缶で直接植物にかけるタイプ・液体タイプがありますが、チャドクガ予防でよく使われているのは、粒上のタイプと液体のタイプです。(効果が長続きするから!)
オルトランを植物の根元に撒いておくと、その殺虫成分が土から植物に吸収されます。そのため、殺虫成分が植物の隅々にまでいきわたり、葉っぱの裏側や土の中にいる害虫も退治することができます。
こんな害虫に効果がある!
チャドクガ・アブラムシ・アオムシ・カイガラムシ・コナジラミ・ヨトウムシ など
効き目もなかなかの様子!(楽天レビューより抜粋)
- 山茶花やツバキの根元に毎年撒いててます。チャドクガ被害を抑えるためです。
- オルトランはいつも散布していて効果がある。
- 到着後、オルトラン粒剤を花の根の周りに散布しました。1週間位で害虫がいなくなりました。
成分の安全性は?
オルトランに含まれている「アセフェート」は、有機リン系の成分です。
有機リン系の成分は、神経や呼吸器に影響があると言われています。
平たく言ってしまえば、農薬(殺虫剤)ですから、少なからず毒性はあるということです。
ちなみにオルトランは、農林水産省の農薬の基準で、毒性が「普(普通)」とされています。(その上に「劇」「特毒」という、もうワンランク毒性の高い基準があります)
農薬・殺虫剤という製品の特性上、むやみやたらにたくさん撒いたり、撒いた直後にお子さんやペットがその場所で遊んだりするのはNGです。
また、撒くときには手袋を付け、肌に直接触れたり、目に入ったりするのを防ぐことが大事です。
さらに付け足すと、オルトランに含まれる殺虫成分アセフェートは、高温になると有毒ガスを出す性質があります。
なので、暑~い時期に散布するのは危険です。
チャドクガを予防するには、3月~4月のタイミングで使うようにしてくださいね。くれぐれも、暑さが目立ってくるゴールデンウィークごろや、真夏には使わないように!(やむを得ず使うことになったとしても、朝夕の気温が低い時間帯に・・・)
と、ここまでいろいろ安全性について書きましたが、オルトランには「正しい使い方」の説明書が付いています。
撒く量やタイミングなど、説明書通りに使いましょう!
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オルトランの使い方と注意点
チャドクガ予防に効果的なオルトランですが、農薬という性質上、使い方にはいくつか注意があります。
中でも一番注意しなければいけないのが「撒く量(濃度)と回数」です。
粒剤・液体それぞれに、決められた量(濃度)と使っていい回数の上限が定められていますので、それに従って使うようにします。
オルトランを撒く量(濃度)や回数の目安例
●粒剤(オルトラン粒剤)
10アール(1000㎡)あたり、3~6kg=1㎡あたり3~6gを根元に撒く
5回以内(観葉植物の場合)
●液体(オルトラン水和剤)
1500倍に薄めたものを、1㎡あたり200~700ml根元に撒く
5回以内(ツバキの場合)
※撒く回数の上限は植物によって違います
上に挙げたのは一例です。
その他にも、この植物には何g(何ml)で何回、というように細かい決まりがありますから、撒く前にきちんと説明書にて確認しましょう!
まとめ
チャドクガ予防に効果的!と言われている薬剤「オルトラン」
園芸や農業に詳しい人なら知っているかもしれませんが、その使い方や成分には特徴があります。
- 神経や呼吸器系に作用するアセフェートという成分を含んだ農薬(殺虫剤)
- 粒剤、液剤、スプレーなどがあり、チャドクガ予防に効果が長く続くのは粒剤と液剤
- 土→植物というルートで浸透していき、植物全体にまんべんなく予防効果が期待できる
- 濃度や回数をきちんと守ることが重要!
- チャドクガ予防で撒くのに最適な時期は3月~4月頃
効き目は折り紙付きですが、農薬である以上、きちんと正しい使い方をしたいですね!
チャドクガの毒にやられないのももちろんですが、オルトランの毒性にも注意しながら、予防対策をしていきましょう。
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