風習というのは、ところ変われば変わるもの。
子供のお祝いごととして全国的に知られる七五三も例外ではありません。
特に、九州地方の鹿児島県では、独特な七五三の風習があります。
今回は、そんな鹿児島県の七五三の風習(男の子編)をピックアップしてご紹介!
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鹿児島では男の子は何歳に七五三をするの?
独特の七五三の風習がある鹿児島。
男の子は、数え年の5歳と7歳に七五三をします。
※数え年とは?
昔の年齢の数え方。
生まれた時を1歳として、その後は1月1日が来るたびに1つ年を重ねる数え方をする。
(例)12月31日生まれのお子さんは、生まれた日が1歳。次の日の1月1日には2歳になる。
男の子は5歳のみおこなう地域が多い中で、7歳にもおこなうのです。
そしてここからが、さらに鹿児島ならではです。
7歳(数え年で)になった男の子は、1月に七五三に似た独特の行事をおこないます。家庭によっては、7歳の七五三はせずに、この行事だけをおこなうところもあるのだとか!
一体どんな行事なのでしょう?
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鹿児島独特の子供の行事「七草祝い(七草詣り)」
七草祝いとは、鹿児島独特の七五三に似た風習です。七五三と同じく、子供の健康と成長を願う行事です。
その特徴は、次の通り。
- 1月7日に数え年で7歳になった男の子、女の子の行事
- 七五三と同じように、男の子は羽織はかま(女の子の場合は着物)を着て、神社に御祈祷に行く
- 御祈祷が終わった後は、重箱やお膳を持って7軒の家を回り、七草がゆをもらってくる(同時にご祝儀をもらうこともある)※最近では省略する場合も多いです。
- 7歳の七五三よりも、盛大に祝うことが多い
- 秋になったら、あらためて七五三をする家庭もある
独特の習慣ですね!
ということは、鹿児島の7歳のお子さんは、年明けすぐに正装姿!男の子は羽織はかまでビシッと決めるのですね。
初詣も合わせると、短い期間に2回も神社にお参りに行くことになります。
七草祝いの由来は?
七草祝いは、その昔、鹿児島県が薩摩藩だった時の習わしが由来となっています。
当時の薩摩藩でおこなわれていた、1月7日に食べる七草がゆの風習(無病息災の祈願)。それがいつしか、子供の成長を祝う儀式として発展し、お祝いをするようになったようです。
七草がゆの風習自体は、鹿児島でなくともありますよね。それが子供の行事に発展していったのがおもしろいですね。
無病息災はどんな年齢の人でも願うことです。それが、鹿児島では将来を背負って立つお子さんに向けられたのでしょうね。
7軒の家を回って七草がゆをもらう風習は、省略されることもあるようですが、地域の人みんなで子供の成長を喜び、見守っていこうという気持ちは、いつまでも続いてほしいなと感じます。
まとめ
鹿児島の七五三。
男の子のお祝いは、数え年で5歳と7歳です。
さらに、7歳の時には、秋におこなう七五三の前に「七草祝い」があります。鹿児島ではどちらかと言えば、七草祝いの方が重要視されていますね。
縣護國神社(けんごこくじんじゃ)、照国神社(てるくにじんじゃ)、荒田八幡宮(あらたはちまんぐう)などの代表的な神社の他にも、「七草祝い(七草詣り)」ののぼりや看板が出ている神社では御祈祷ができます。
7歳の年は慌ただしいかもしれませんが、子供の成長を地域の伝統行事で実感できるといいですね。
七五三については、こちらの記事も参考にどうぞ!↓
>>七五三のお祝い返し!のしマナーは大丈夫?種類や書き方4つのポイント